やすみんはにゅうがんなのだ

氷河期世代フルタイム3人子育ての中の闘病&受験記録

リンパ節への転移と休職

全摘手術から約1ヶ月後、病理検査の結果がわかり外来を受診しました。

私の乳がんは珍しいタイプだそうで、湿潤性子葉癌というものだそうです。主治医の先生のお話によると、進行は遅いが、散らばりやすいタイプのがんだということでした。

そして外科手術中でのセンチネルリンパ節検査では、大丈夫そうだったのですが、取り出したリンパ節に転移があることがわかったということで、抗がん剤放射線治療が必要だということでした。

 

さすがにこれは堪えました。全摘すればもう普通の生活できるかもと期待して過ごしていたので、抗がん剤の副作用や転移していたことのリスクを考えると、さすがにガックリきました😢。

治療はスムーズに出来て、ざっと計算して最低4ヶ月はかかりそうです。年内で終われば早いほうかもという位の長期戦。

 

治療しながらの仕事は難しいのではないかと気になり、私の仕事内容を伝え、どのくらいの期間、どの程度休みを取ると良いか看護師さんに相談しました。

 

この時、対応してくださった女性のベテラン看護師さんが、とても親身になって考えてくださって、このような言葉を掛けてくださいました。

 

お金を稼がないといけないからと、お休みを取らず、抗がん剤治療しながら働く方もいますが、とても大変だと思います。もしも、お仕事が休職できる体制がしっかりあるのであれば、しっかりお休みして、治療後もすぐに復帰せず、自宅で体調をみて、落ち着いてから復職されてもいいと思いますよ。

 

この言葉にどれだけ救われたか。さすがフルタイムで、毎日責任のある大変なお仕事をされている女性の看護師さんだなと思いました。

私も正規雇用フルタイムで働いており、責任のある立場です。仕事の合間に抜け出し、治療に通院することは、簡単にはできない仕事です。もちろん休めない家事育児もあります。仕事は、休めるならしっかり休んだほうが良いと、はっきり伝えてくださって本当にありがたかったです。その言葉を聞いて、しばらくは休職することを決めました。

 

ネットを検索すると、抗がん剤治療と仕事の両立ができるような記載も見られ、ずっとモヤモヤしていました。気持ちや金銭面でどうしても働きたい…という人もいるのはわかるのですが、副作用や気持ちの落ち込み、脱毛など見た目の変化に耐えながら、がん患者は、そこまでして働かないといけないのか、そんなに頑張らないといけないのか、と。

普段から体調が悪いときは、互いに休んでいいよと言い合える雰囲気が職場にないとつらいだろうなと感じました。

 

幸い私の職場の上司は、病理検査の結果を連絡をした際、こちらはどうにでもできるから、休んで治療に専念しなさいとすぐに言ってくれました。また、経済的な心配も当面必要ないと言えるほど、福利厚生も整っています。このような環境で働いていることは、子育てしている女性にとって、本当に心強いことだなと改めて感謝しました。

そして、こつこつ続けている積み立てNISA等の投資もやっていて良かったと、自分の拙い資産形成を、褒めてやりたいと思いました。まだ小さな金額ですが、掛けていたがん保険の支払金額と投資金額で、退職金の半額程度にはなりました。退職金も勤続25年に迫るため、万一、ここで一旦仕事を辞める決断をしても、3人の子どもたちの学費ぐらいなら、困ることはない金額を受け取れます。

 

若いうちに正規雇用になり、長く働けたことが保険になったなと思います。氷河期世代の私たちにとって、実はこれだけのことが、とても難しいことでした。リーマンショックで多くの人が退職を余儀なくされたり、非正規雇用に妥協したのを見てきました。

まして働き始めた当時は、まだ女性は、結婚したら寿退社しないの?とか、子どもを授かったら、もう家庭に入ればいいんじゃない?と言われるような時代。安易に流されなくて本当に良かったです。この記事を読んでくださる若い女性には、経済的な自立が、どれ程大切か良く考えてほしいなと思います。

 

乳がんは様々なタイプやステージがあり、治療法も治療期間もそれぞれ異なります。抗がん剤のような副作用の強い治療が、長く続く人もいれば、早期発見でき、切除だけであっという間に日常生活に戻れる人もいて、人それぞれです。今回の経験で、どのような患者の方も、とくに子育て世代が乳がんに罹患したときに、じっくり最善を尽くした治療に専念できるよう、患者やその家族をサポートできる環境や制度が整っていくと良いなと考えさせられました。

 

それにしても、仕事、どうしようかなぁ。きつい仕事ではあるし、気持ちは折れてるけど、仕事内容は好きなことだしなぁ…。

では、今日はこのへんで☺️。